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ユーロや日銀が検討しているテーパリングとは?わかりやすくご説明します!

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FXでは、長期的に投資をする場合には実体経済の分析であるファンダメンタル分析が欠かせません。
その中でも、最も重要なのが中央銀行の金融政策の把握と予測です。
2018年現在、各国中銀は利上げや「テーパリング」などの「金融引き締め策」方向にシフトしようとしています。
しかし、利上げはなんとなくわかっても「テーパリングとは何か」ということについては、まず用語からして知らない人も多いと思われます。
そこで、この記事ではユーロ圏や日本で検討されているテーパリングについて、FX初心者の方でもわかりやすいようにご紹介します。  

中央銀行の行う金融政策は緩和と引き締め

各国中央銀行の金融政策は、為替レートに大きな影響を与えます。
というよりも、私たちが雇用統計や消費者物価指数などに注目するのは、これらの指標が中央銀行の金融政策に影響を与えるからにほかなりません。
 
ただし、中央銀行が金融政策を行うのは必ずしも為替レートの操作ということではありません。
 
※ニュージーランド中銀のように為替レートを金融政策の目標として掲げているところもありますが、一方で日銀は「為替レートはファンダメンタルズを反映して緩やかに推移するのが好ましい」と述べるにとどめています。
 中央銀行の第一の使命は「物価の安定」です。
 
つまり、急にインフレになって物価が高騰したり、反対にデフレになって経済が冷え込むといった事態を防ぎ、安定して経済成長することを目指しています。
※物価の安定以外に、「雇用の最大化」などを目指している中銀(FRB:アメリカ連邦準備制度理事会など)もあります。
 
ただし、中央銀行がすべてのものの価格を決めているわけではありません。
あくまで中央銀行が行うのは政策金利の操作や資産買い入れプログラムなどであり、これらを通じて間接的に物価を操作することを目指しています。
 
中央銀行の行う金融政策は専門的な要素もあるのですが、初心者の方は「中央銀行の金融政策は大別して、緩和政策と引き締め政策とがある」というように理解しておくと簡単です。
 引き締め政策とは、世の中に出回っているお金を吸収したり、お金の動きを減速させる政策であり、一般にこの引き締め政策をするとインフレが減速します。
 
ですから逆に言えば、引き締め政策は景気が好調でインフレ率も上向いている際に行われます。
反対に緩和政策とは、世の中に出回っているお金を増やしたり、お金の動きを加速させる政策のことであり、一般にこの緩和政策をするとインフレが加速します。
 
ですから役に言えば、緩和政策は景気が軟調でインフレ率も下向いている際に行われます。
為替への影響としては、引き締め政策を行うと通貨高になり、緩和政策を行うと通貨安方向に為替が変動するというのが一般的な理解です。
※ただし、一般論通りにはいかないことも多いです。

gendai.ismedia.jp

テーパリングは緩和政策の終了を意味する

引き締め政策の具体例は利上げと「テーパリング」です。
例えば2018年現在、FRBは利上げを継続中であり、またECB(ヨーロッパ中央銀行)も利上げ段階に入るのではないか、という観測があります。
 
一方でテーパリングとは、資産買い入れプログラム(量的緩和)の縮小を意味します。
量的緩和政策では資産買い入れを通じて市場に資金を供給しますが、景気が回復した場合には徐々に買い入れ額を縮小していき、最終的にはゼロにすることを目指します。
 FRBはすでに2014年に購入総額を増加させるような資産買い入れは行わないことを決定しており、すでにテーパリングに入っているといえます。
 
※ただし、購入総額を維持する買い入れは行っていますから、これがゼロになるまではテーパリング完了とは言えません。

gendai.ismedia.jp

ECB(ヨーロッパ中央銀行)の検討状況

ECBでは2015年に資産買い入れプログラム(量的緩和)の開始を決定し、現在まで続いています。
ただ、ヨーロッパは比較的景気が回復してきたため、2017年後半から2018年にかけて資産買い入れの縮小が噂されています。
 
しかしながら、2018年に入って景気が多少減速したこともあり、テーパリングが遅れるのではないかという見方も浮上しています。
為替レートもそれを素直に反映して、ユーロドルは1.05あたりから一時1.25まで約2000ポイントほども上昇する大相場となりました。
 
ただし、今後さらに上昇していくかどうかは、実際にテーパリングがスムーズに行われるかどうかにかかっているといえます。

jp.reuters.com

日銀の検討状況

一方で日銀(日本銀行)も「出口戦略」という言葉を使ってテーパリングを示唆し始めています。
 
ただし、日銀の場合には今現在「(将来的に)検討するということを示唆した」のみであり、他国と比較するとまだまだ緩和政策からの脱却が遅れているといえます。
 
ただし、為替相場はテーパリングや出口戦略という言葉に反応したのか2018年に入って円高基調となり、ドル円は113円台から一時104円台まで下落しました。
 
今後は日銀の出口戦略が近づくのか、遠のくのかということが注目されそうです。
 

gendai.ismedia.jp

テーパリングは2018年のキーワードになる!

いかがだったでしょうか。
テーパリングという用語は確かに専門的ですが、これについて理解しておくと2018年の相場ニュースがしっかりと理解できるようになるでしょう。
とりわけドル、ユーロ、日本円を取引する場合にはキーワードになると思われますから、ニュースやその解説・分析などがあれば「いま各国中銀のテーパリングはどんな状況にあるのか」ということを考えながら読まれることをお勧めします。